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2022年04月04日

【イベントレポート】2/2開催 企み特区vol.7 〜今月の話題は「これからのあたりまえ」〜

「企み特区」

長野で何かを企画している人と、企画したい・応援したい人が集まる月1回のイベント、「企み特区」。
長野に移住してきた人・大学生・地元の人など、職場や学校とは違った新たなヒト・モノ・コトにつながるキッカケを毎月ゆるくつくっていきます!

vol.7となる今回は「これからのあたりまえ」をテーマに、大学に入学し就活ではなく、自分たちの事業をはじめた学生によるプレゼンテーションを実施しました。
コロナ禍の影響で、今回はオンラインでの開催になりましたが、学生・社会人と総勢20名にご参加いただきました。

〈イベントの流れ〉
1.プレゼンテーション1(長野県立大学 小倉翔太さん/ODDO coffee)
2.プレゼンテーション2(長野県立大学 九里美騎さん/合同会社キキ)
3.プレゼンテーション3(長野県立大学 松前桃子さん/古着屋 TRIANGLE・ボンボン)
4.感想共有
5.トークセッション

プレゼンテーション

小倉 翔太さん/ODDO coffee
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静岡県掛川市出身。長野県立大学グローバルマネジメント学部グローバルマネジメント学科。高校3年のころにコーヒーに興味を持つと、大学入学を機にカフェでアルバイトを始め、コーヒーについての知識や感覚を学ぶ。大学3年になり自分でコーヒーの焙煎・販売を行いたいと思い、ODDO coffeeを立ち上げる。2021年春には長野駅前にチャレンジショップをオープン。
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〈ODDO coffeeとは?〉

小倉さんが立ち上げた、「コーヒーから発展を」をテーマに、豆の個性を大切にしたスペシャルティコーヒーを提供しているコーヒーショップ。焙煎を自ら行っており、視覚的にも楽しめるよう、味わいやフレーバーをイメージしたオリジナルカードを添えてくれるそうです。

小倉さんはコーヒーショップでアルバイトをしていたそうですが、就職活動を始める前に「自分の好きなことをしたい」と決意。アルバイトを辞め、自分のお店を持つことに。オンラインショップ、露天営業を経て、スペシャルティコーヒー専門の自家焙煎コーヒースタンドの店舗を長野駅前に持つことになったそう。
多様な側面をもつコーヒーを発見し発信していくことがミッションだと話してくれました。

〈小倉さんのこれから〉

「大学生のうちに自分で好きなことをやろう」と決意、コロナ禍の中、コーヒースタンドをオープン。しかし実際にお店を持ってみて、まだまだ足りていないことばかりだと実感した小倉さん。

コロナ禍でお客さんを持っていても来ない時代。外に向けて何かをしていなければいけないと感じ、最近では、オフィス向けコーヒーの販売も展開しているそう。
いいアイデアを生み出すために友人と出かけたり、さまざまな経験を通して視野を広く持ち多くのことを学び、今後も成長していきたいと話してくれました。

ODDO coffee 公式サイト

九里 美騎さん/合同会社キキ
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長野県松本市出身。長野県立大学グローバルマネジメント学部グローバルマネジメント学科。大室ゼミ(専門はソーシャルイノベーション)所属。これからの地域や店、場が「らしく」続いていくための仕組みやその周辺の物事が関心領域。食べることが好き。学外の取り組みとして、こうありたい日常を自らの手でつくり出すために県立大学生2人で立ち上げた「合同会社キキ」代表。
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〈合同会社キキとは?〉

「こうありたい日常を、自らの手でつくり出す」を目標に、どんな立場の人も地域と繋がりが持てたり、挑戦している人を応援できるようにお手伝いをしている会社。

現在は、一戸建てのシェアハウスを運営しており、来年の春にもう1つシェアハウスをオープン予定。また、地方での自分が自分として働くことができるキャリアの作り方を考える取り組みとして、大学生を中心に「ハタラクラボ」というプロジェクトを行っているとのこと。
また九里さんは合同会社キキとは別に、個人でもマーケット運営や行政とのプロジェクト、長野で活動している学生をゲストとして話を聞くイベント開催等、多方面で活動している。

〈九里さんのこれから〉

キキを大きくしていきたいと語る九里さん。もっとたくさんの方を巻き込んだ活動をしたり、シェアハウスの運営ももっと大きな施設・建物を運用してみたいとのこと。
また、就活の際に思う「みんなと違うから選べない」をなくしていきたいそう。そのために合同会社キキのインターンの場を設けて、色んな人にさまざまな生き方を知ってもらったり、活動を覗いて欲しいと考えているそう。

個人的な目標としては、みんなでシェアできる場所を持ったり、ドーナツ屋さんなどのお店やさんを開くことにも挑戦していきたいと話してくれました。

合同会社キキ 公式サイト

松前 桃子さん/古着屋 TRIANGLE・ボンボン
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長野県松川町出身。長野県立大学グローバルマネジメント学部。ソーシャルビジネスについて学んでいる。2019年8月に長野市権堂にて新しいシステムの古着屋「TRIANGLE」をオープン。2020年4月から一年間休学し、地元の飯田下伊那地域で活動。同年9月にTRIANGLEの2号店となる古着屋 「ボンボン」を飯田市でオープン。その他にインターン中の業務として、「信州たかもり熱中小学校」の運営にも関わっている。
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〈古着屋 TRIANGLE・ボンボンとは?〉

地域に住むご年配の方からの寄付で頂いた洋服をリメイクし、販売している古着屋さん。
寄付していただく際にコミュニケーションを大切にしているとのこと。服の持ち主の思い出をお客様にも伝え、眠っていた服が次の持ち主へいく古着屋をしているそう。2号店の飯田店の閉店を決意したそう。古着屋ボンボンの店舗を手放し、イベント出店ベースに切り替えていくそう。

〈松前さんのこれから〉

何かやっていないと取り残されてしまうという焦りがあり、大学の4年間は古着屋、ラジオ、ファッションショーなど、様々な活動をしてきたそう。しかし、今は何にワクワクしているかわからない状況の中で、焦って何かをしたくない、一旦リセットしたい、逆に何もしない状態に自分をおいてみたいと感じたとのこと。

そこで、あえて「何もしない」という選択をし、「もう1年、休学する」ことを決断したそうです。

何もしないと周囲に伝えるとネガティブな選択に思われるそうですが、あくまでもポジティブな選択。何もしない期間は、頭の中のキャンパスを一回真っ白な状態にしたい、カレンダーに予定を入れない、絵を描いたり、パートナーや家族、友達と過ごす時間を大切にしていきたいと話していました。

古着屋 TRIANGLE Instagram

プレゼン終了後、「企み特区特別編」として「進学」、「就活」の選択肢をとらず、起業している20代のゲスト2名を招き、プレゼン・トークセッションを行いました。

ゲスト紹介

渋川 駿伍さん/Kakedas,inc 代表取締役CEO/日本ポップコーン協会 会長/情報経営イノベーション専門職大学 客員教員/一般社団法人高校生未来ラボ 理事/MITxMicroMasters DEDP program履修中
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長野県須坂市出身。自身の経験から開発したオンラインキャリア相談サービス「Kakedas」は登録者数最多、国内最大規模を誇り、日本に新たなインフラを構築している。 
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古川 拓さん/株式会社 サンエイト企画 代表取締役
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神奈川県横浜市出身。2年前に群馬県南牧村へ移住。1年前に村内で林業の会社を起業。半年前に結婚。最近パン屋を開業。元トラック運転手。
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トークセッション

2人を交えて「大学時代の過ごし方」や「起業にまつわること」について話しました。卒業後は就職せず、1年間のギャップイヤーを取得したり、ニートだったり、一般的に考える「あたりまえ」とは少し違った選択をしてきた2人。

起業し安定するまでの道のりや、物事に対する考え方などの意見を聞き、参加者は、どんな生き方、働き方をしてもいいんだと感銘を受けている様子でした。

また参加者からの、
「このまま長野に居続けていいのか?」という悩みに対して、「人生100年時代、どこに住んでもいいし、柔軟に考えていくことが大切」というアドバイスや、
「なぜここまでやれるのか?」という疑問に対して、「自分がワクワクすることをやり続けている」など、アドバイスをされる様子が印象的でした。

今後の「生き方」や「働き方」はより多様化し、「あたりまえ」の定義が少しづつ変化してきているのではないでしょうか。

最後に

7回目となった企み特区。十人十色の生き方、働き方をしているゲストの想いや考え方に触れることで「あたりまえ」を覆される興味深い時間になりました。