「企み特区」
長野で何かを企画している人と、企画したい・応援したい人が集まる月1回のイベント、「企み特区」。
長野に移住してきた人・大学生・地元の人など、職場や学校とは違った新たなヒト・モノ・コトにつながるキッカケを毎月ゆるくつくっていきます!
vol.5となる今回は、「アートとカルチャー」をテーマに3名のプレゼンターを迎え、学生・社会人と総勢約20名で開催。
〈イベントの流れ〉
1.アイスブレイク/参加者の自己紹介
2.プレゼンテーション1(手描きの服屋 青彩衣 Nacazueさん)
3.プレゼンテーション2(長野県立図書館 横山紗央里さん)
4.プレゼンテーション3(株式会社ヘラルボニー 松井大輝さん)
5.グループディスカッション
プレゼンテーション
今回、ゲストに様々な角度から『アートとカルチャー』についてプレゼンテーションをして頂きました!ゲストの活動内容に、参加された方も興味津々の様子でした!
1. 手描きの服屋 青彩衣
Nacazue(なかず)さん
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手描きの服屋 青彩衣 / シーシャ場-円- 店長
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〈現在の活動〉
以前パティシエとして働いていた際に飴細工と出会い、「アートって楽しいな、好きだな」という気持ちになったことから、アートの世界に入ったなかずさん。その後はものづくりに興味を持ち始め、欲しい服がなかった時に軽い気持ちで服を作ったことが、現在の活動「手描きの服屋青彩衣」に繋がったとのことです。
その後インスタグラムで細々と「手描きの服屋 青彩衣」として発信していたそうですが、それがきっかけで自身の活動に興味がある人や、学生さんとの繋がりが増えてきたとのこと。最近ではシミのついた洋服に絵を描く依頼を受けたり、敷居が高いと感じていた「絵を描くこと」にも挑戦したりと活動の幅を広げているそう。
またなかずさんは、「シーシャ場-円-」の店長としても活躍中。
店内には自身の洋服や絵をはじめとする作品もあり、それらをたまたま来店したアート好きのお客さまが見て、興味を持って話かけてくれることで繋がりが生まれることもあるのだとか。今後も、様々な方とアートやシーシャを通して出会い、同時にそれらの魅力を知ってほしいと語ってくれました。
2. 信州・学び創造ラボ
横山 紗央里(よこやま さおり)さん
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長野県立図書館 職員
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〈現在の活動〉
横山さんが紹介してくださったのは、「人と人がつながり共に学び合い、新たな社会的価値が創造されていく場」をコンセプトに、長野県立図書館の3階に併設されている「信州・学び創造ラボ」。2019年4月にリニューアルオープンしました。開設の際には、コンセプトや空間デザインを決めるためのワークショップを開催し、県内外約300名の方が参加されたとのことです。
またこのラボは、「図書館というよりも公園に近いものがある」と横山さんは話します。
従来の「静かに本を読む」場所ではなく、ミーティングスペースやキッチン、3Dプリンターを備えた、頭の中にある「こんなことをやりたい!」を皆で共有して、実現していく場になっているそう。
現在は1・2階で本を借りて本を読んだり、ミーティングや受験勉強で利用されたりする方が多いそうですが、今後はイベントの回数も状況を見ながら増やしつつ、こんなことをしたい!参加してみたい!と思う人たちがゆるーく語り合う「ラボカフェ」も引き続き開催していきたいと語ってくれました。
3.ライフスタイルデザイナー/プロダクトデザイナー
松井 大輝(まつい だいき)さん
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へラルボニー(ライフスタイルデザイナー) / 左ききの道具店(プロダクトデザイナー)
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〈現在の活動〉
以前はスノーピークのアウトドアギアの開発を担当していた松井さん。現在は「異彩を放て。」というキャッチコピーの元、障害のある方々が描くアートを様々なモノ・コトを通して社会へ発信する「へラルボニー株式会社」にて、ライフスタイルデザイナーとして活躍中。
松井さんは、何かが欠落しているように思われがちな障害を「強い個性」と捉え、更に障害のある方が描くアートを「異彩」と表現、それらをプロダクト化し世に送り出しています。マスク・ハンカチ・エコバック・Tシャツなどのアパレルブランドを始め、ソファ・クッション・ラグ等のインテリア雑貨にも力を入れているそう。更にモノだけに留まらず、駅や電車のラッピングや鯖缶やビールのラベル等、多岐に渡って「異彩」を展開させています。
「ヘラルボニーのアーティストが自分の本当に好きなものを描いている姿に魅了される」と話す松井さん。今後は、もっと個性を認め合っていける世の中になれば嬉しい、と話してくれました。
グループディスカッション
プレゼンテーションの後に3グループに分かれ、それぞれのゲストとのディスカッションを行いました。ここでは、プレゼンテーションでは伝えきれなかった想いなども参加者とお話しできたようでした。
青彩衣 グループ
参加者:アート作品を作ろうとして意識していることはありますか?
なかずさん:僕自身、アート作品を作っていると思っていなくて、「自分がこういう感じで描きたい」と思っているものを表現していています。しかし、依頼を受けて作成するときは、初対面のお客様とはなるべく話をし、求めているものになるべく近いものを作ろうと意識しています。何回も注文を受けている方には「お任せで」と、言われることもありますが。
信州・学び創造ラボ グループ
参加者:「図書館=禁止事項がたくさんある」っていうイメージがありますが、それをどうやったら壊せると思いますか?
横山さん:フロアやエリアによってコンセプトを考え、それにあった雰囲気づくりをしていくことで叶えられるのではないかなと考えています。自由すぎると逆に何をしていいかわからなくなるのかなと思うので、ある程度はテーマを決めて動きやすくなるようにと。また禁止ではないことをアピールするためにも、職員から提案することも意識しています。
へラルボニー グループ
参加者:アーティストの絵を商品に落とし込む際に、デザイナー側と製作側の衝突はありますか?
松井さん:いろいろあります。例えばネクタイのデザインで、平面の絵を立体化する際にデザイナーが考えていたものとニュアンスが違ったものになってしまったり・・・。しかし、立体化することによって、その絵の新たな魅力が浮かび上がってくることもあるので、逆に喜んでくれる場合もあります。
最後に
5回目となった企み特区。前回に引き続き、リアル開催でした。今回は、ゲストと参加者のセッションが多く、イベント終了後も盛り上がっていました!このイベントをきっかけに新たな繋がりができたようで嬉しいです!
次回の開催
次回は、1月12日(水)です。シソーラス開催です!テーマは、「ローカルマーケット」。
ゲストとして、「KENDAI MARCHE」、「heres market」、「びんずる市」の3イベント発起人をお招きし、お話を伺っていきたいと思います!
次回もどんなお話が聞けるのか楽しみですね!皆さんのご参加お待ちしています♪