「企み特区」
長野で何かを企画している人と、企画したい・応援したい人が集まる月1回のイベント、「企み特区」。
長野に移住してきた人・大学生・地元の人など、職場や学校とは違った新たなヒト・モノ・コトにつながるキッカケを毎月ゆるくつくっていきます!
vol.4となる今回は、「リノベーション・エコシステム」をテーマに2名のプレゼンターを迎え、学生・社会人と総勢約25名で開催。
〈イベントの流れ〉
1 プレゼンテーション1(これからの建築とR-DEPOTへの想い)
2 プレゼンテーション2(R-DEPOTについて)
3 トークセッション
4 ディスカッション
5 感想発表
今回、ゲストのプレゼンテーションに加えて、トークセッションも行いました!その後、グループに分かれてディスカッションをし、今回のイベントで得た「学び」を全員で共有しました。
1. これからの建築とR-DEPOTへの想い
須藤 悠(すどう ゆう)さん
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信州大学 建築学科 修士2年。
学業に加え、『建築』を軸に長野市で精力的に活動している須藤さん。学内では、建築コンクールへの参加や、研究室のプロジェクトに取り組んでいる。また学外では家具ブランドの立ち上げや、善光寺門前界隈の空き家のリノベーションの設計にも携わっている。(R-DEPOT/ 古着屋トライアングル / 権堂アキバBase 等)
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〈これからの建築×ローカル〉
今回の企み特区の開催地でもある善光寺門前エリアは、2010年から先進的なリノベーションの事例となっています。
しかし、これからは空き家のリノベーションだけに留まらず、そこに事業承継や古材承継などという「まちのストック」が必要ではないか、そして、R-DEPOTがそれらを担う場として活躍できるのではないか、と須藤さんは考えているそう。
またR-DEPOTは、建築における企画・設計・施工の3つのステップ(企画・設計・施工)の全ての過程に携わることで、街の課題がよりクリアになり、課題解決や街の活性化に繋がるのではないかと考えているとのことでした。
〈R-DEPOTへの想い〉
R-DEPOTは、「まちづかいの拠点として様々な人が関われるように」という想いが込められているそう。例えば、学生さんのみならず、引退した大工さんや主婦の方など、世代を越えた方々に携われたら、と考えているとのこと。
またR-DEPOTは、「現代における家守会社」としての立ち位置だと須藤さんは言います。家守会社とは、ただ単に物件の貸し手と借り手に留まらず、お互いがより近い関係になること。現代では、貸し手と借り手の関係が希薄になりつつある中で、R-DEPOTはお互いに何をしているのかに興味を持ったり、共有出来る場になるのではないかと期待しているとのことでした。
2. R-DEPOTについて
倉石 智典(くらいし とものり)さん
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株式会社MY ROOM代表取締役。
慶應義塾大学総合政策学部卒。 観光業、都市計画業、不動産業、建築業を経て、2010 年に現在の会社を設立、空き家のリノベーション及び仲介業を営む。さらにリノベーションした街の空き家を新しい利用者とマッチング、街に賑わいをつくっている。
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〈R-DEPOT〉
2022年に6月にグランドオープン予定の『R-DEPOT』。50年前の建物を新たな総合施設としてリノベーション。R-DEPOTは、様々な肩書きの方がそれぞれの角度からまちづくりをし、地元に還元していく場にしていきたいとのことでした。
『R-DEPOT』のフロア案内(予定)
ー1階ー
ビジュアライズフロア:
移住や創業の相談窓口を設置。カフェや、街の中から古材を集めて販売したりできる交流ができるフロア。
ー2階ー
オーガナイズフロア:
専門家に空き家活用の相談ができるフロア。R-DEPOT周辺の不動産屋さん、設計士さん、デザイナーさんをガイド役に、創業したい方に寄り添い、事業組み立てや物件探しのプランニングを行う。
ー3階ー
ローカライズフロア:
地元の企業や外部のサポーターなどの異業種異世代が集い、企業や地域・学生と連携し新たなプロジェクトを生み出していく。
トークセッション
司会者の藤原さんとゲストの倉石さん・須藤さんでトークセッションを行いました。プレゼンテーションでは、聞けなかったゲストの想いを伺うことができました!
藤原さん:空き家のマッチングビジネスをはじめようとしたきっかけを教えてください。
倉石さん:大学で経営学を学び、いくつかの会社でサラリーマンとして、仕事を経験しました。その後、長野に戻り、実家が工務店だったため現場の手伝い始めたんです。そうした中で、場所の力や建物の力に目からうろこになりました。建物さえあれば、人が集まり、面白いことが始まる。そういった場づくりをしていきたいと感じたことがきっかけです。
藤原さん:R-DEPOTは、今までの空き家マッチングと同じ感覚ですか?それともフェーズが変わった感じですか?
倉石さん:今までとはフェーズが変わったと感じています。2010年に設立したマイルームでは1人で10年間やってきましたが、R-DEPOTは、多くの人の力を借りて進めています。これは、僕にとって新たな挑戦ですね。
藤原さん:須藤さんにお聞きします。R-DEPOTに関わろうと思ったきっかけは何ですか?
須藤さん:私は元々独立したかったので、東京のデザイン事務所の就職も考えていました。しかし建築のデザインばかりやっていても、何か違うなという感覚が残っていました。その時、R-DEPOTのプロジェクトと出会い、企画、設計、施工の全ての観点から関わることができ、自分のやりたいことに近く、魅力を感じたことがきっかけです。
藤原さん:善光寺門前エリアが、5年後こうなったらいいなと思うことはありますか?
倉石さん:5年後はまだ想像つかないですね。1年先は空き家見学会を開いて、面白い建物を見つけて、そこに誰かに住んでもらう。または、新しいビジネスやってもらいたいと考えています。
須藤さん:今後、倉石さんぽい人を増やしていきたいです。また、経営を知っていて建築を知らない人、建築を知っていて経営を知らない人、そういう方々が交流ができるようにして、盛り上げていきたいです。
参加者の声
トークセッション後にグループに分かれて、本日のテーマについてディスカッションをしました。その後話し合いの結果や感想を発表していただきました。
R-DEPOTでインターンをしている学生さん
「須藤さんの『街づかい』という言葉にインパクトを感じました。いろいろな属性の方と話すと、様々な価値観に触れることができる。世代関係なく対面で話すことは大事だと思います。」
長野市に住む学生さん
「建物を更地にすることもできる中で、リノベーションを選択し、素敵な場作りをできることが素晴らしいと感じました。ゲストのお二人のように、やりたいことをキャリアにしていきたいです。誰か一人ができたら、また一人とやりたいことをキャリアにしていけるんじゃないかなと思います。」
信州大学工学部の学生さん
「長野市に来て1年目ですが、長野市は面白くないと思っていました。しかしこのイベントに参加してみて『長野市アツいな』って感じています。おしゃれな空間でこのようなイベントに参加出来てよかったです!」
最後に
4回目となった企み特区。今回は、初のリアル開催でした!ずっとオンライン開催でしたが、今回はリアル開催ということで、会場では参加者の方の活気に溢れていて、ここから新しい化学反応が生まれそうな予感がしました!
次回の開催
次回は、1月12日(水)、シソーラス開催です!
皆さんのご参加をお待ちしています♪